• 広瀬友美 ひろせともみ
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Tomomi Hirose
陶芸家

現在、ぎふ中日文化センター陶芸教室で講師兼アシスタントとして働くかたわら、自宅工房にて作陶中。
選考会や展覧会にも積極的に参加し、今後の活躍が期待される陶芸家さんです。

教えること

現在、自宅工房で作品を作るかたわら、陶芸教室で講師兼アシスタントとして仕事をされている友美さん。
「教えるという作業と、作るという作業は少しちがいます。人に教えることを通して、新しい何かを自分が教わったりします。例えば、立ったままろくろをまわしたり、壊れた作品を修復したりする作業はこの仕事を通して学びました。また、刺激も多いです。 生徒さんのとんでもないアイデアに驚かされることがあが、このような発見もこの仕事の面白さだと思います」

教えられること

陶芸をはじめてから、忍耐強さと集中力が人一倍身についたという友美さん。作品と接する毎に、細心の注意と細かい気配りを要求されるためだとか。。。
「美に関する視野も広がりました。以前は好きなものだけを見て、その素晴らしさを感じていればいいと思ってました。でも、今は好きでないものの良さがわかる時があります。そう感じることができるとき、陶芸を通して自分が成長したことを実感します」

嬉しいとき、悲しいとき

陶芸作品の明暗は、作品が窯から出た瞬間に決まります。
「ここまでの作業がどれだけ上手くいっているように見えても、窯から出るまでは作品の出来栄えは全く分らない。だから、最高に嬉しい瞬間も、悲しい瞬間もこのときに集中します。イメージどおりの作品が出来上がったときは本当に嬉しいです。“次も頑張るぞ!” と体の中に充実したエネルギーが満ち溢れます。」
と嬉しそうに話す友美さんですが、大概焼きあがりで裏切られことのほうが多いのだとか。。。
「その時は、本当にショックですが、次こそは(頑張るぞ)!!」
と負けず嫌い根性がふつふつと湧き上がってくるそうです。でも、どんなに嬉しくても、悲しくても 結局 “次” があるから陶芸を続けてこれたのだそうです。

大切にしていること / 日常と非日常

友美さん曰く、陶芸の作品は大きく分けて2種類。日常(道具としての器)と非日常(美術品としての作品)。使って感じてもらえる良さ と 見て感じてもらえる良さ。
「もちろん日常あっての非日常、逆もまた然りなので、どちらも大切にしたいと思っています。そのあたりは難しいところですが、うまく使い分けたモノづくりを心掛けています」

大切にしていること / アイデアは自然から

最新作 『シヅク』(写真:上、2枚目)。今後もしばらくは 『シヅク』 を展開したものを主にに制作していく予定だとか。
「“しづく” もそうであるように、自然界のものから新しいカタチを産み出していきたいと思っています。最近見に行った、芸術家富本憲吉さんの展覧会にあった彼の言葉、“模様から模様を創る可からず” この精神を大切にしたいです」

大切にしていること / 伝統から学ぶ

「伝統を学ぶことも重要だと思っています。過去の素晴らしいカタチや模様を、自分の中にうまく取り入れて私なりの表現に変えていく。そして、伝統にわたしの美を付加し、新しい価値を産み出せるよう努めていきたです」

おわりに

「私の目標は世紀を超えて残る作品をつくることです。この目標に向かって、これからも勉強を重ねていきたいです」